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出張マッサージ ラクエル ご利用・ご案内のおすすめ
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お医者様からの施術依頼期間は1か月まで・・・。
ケース3
〇 「今度帰ってきたら、毎日お願いね。」
一期一会ではないけれども、もしかしたらこれで最後かもと思いながら施術に取り組まさせていただいております。
施術依頼があったのは、肝硬変からの肝臓がんの女性でした。
お医者様から「マッサージの施術期間は1か月だなあ・・・。」といわれ、かなりひどい状態なのかなと覚悟して患者さんのお宅に訪問すると、玄関に出てきたのは背の低いおばちゃん。
「Aさんのマッサージにうかがったんですが・・・。いらっしゃいますか?」
と私がたずねると。「私ですよ、楽しみにしてたのよ。」と以外にお元気そう。
家に案内されて、お互いに様子見しながら施術開始。
施術が半分くらいすると緊張がとれたのか、Aさんから軽いいびきが聞こえ始めました。
その日は、初回だけはと、紹介された方が施術の見学にきていました。
座って見学していたその方も、マッサージをうけて気持ちよさそうにしている患者さんの顔を見ていたら、いつのまにかその方もスーッスーッいびきをかかれていて、眠ってしまっていました。
患者さんも紹介者もダブルで寝てしまうというのは初めて!
これは、どんな空間なんだろ?って思いましたが、目覚めたときは3人で大笑いしながら、なんとかマッサージを気に入ってもらえました。
マッサージを開始してから2週間ほどたったころ、約束の訪問時間にうかがうとお医者さんが診察にきていました。
私の目の前で、お医者さんが首をかしげてうなっています。
「うーん?うーん。」
「おかしいなあ、数値が全部良くなっている。こんなこともあるのかなあ?」
と話してくれました。
と同時に1か月の限定施術期間はとかれ、「今後もぜひ続けてあげてください。」といわれマッサージ施術の継続が決まりました。
Aさんとお話ししていると、食べ物の話が良く出てきます。
自分が今配達しているお弁当は、まったく味がなく食欲がわかないと話してくれました。
ふと、ふすまの横をみるとお薬の山がそこにあります。「Aさん、1日たくさんのお薬を飲むんですね?」と聞くとAさん、「薬だけでお腹いっぱいになっちゃうのよ。」笑いながらお話ししてくれました。
とにかく、明るい人でした。
徐々に仲良くなるにつれてご病気のことも話してくれました。若い時の注射針の使いまわしによる肝臓疾患ということも話され、情報がなかった時代の医療の犠牲者だと言っていました。
ある日、夢の話になりました。Aさんが「私の夢はね、もりそばをつゆにひたひたにつけて食べるのが夢なのよ。江戸っ子みたいに、チョンチョンとつゆにつけて食べるなんて冗談じゃない、もうこれでもかというぐらいひたひたにつゆにつけて、そばを食べるのが夢なのよ。」と。
塩分制限がかかっている食生活はそうとうつらいんだろうなあと考えさえられた夢でした。
そんなある日いつもの訪問時間より5分ほど早くついてしまったのですが、「こんにちは〜。」と玄関から上がってみると、固焼きせんべいを食べているAさん。
「あらっ!!見つかっちゃったあ。」と照れながらもガブリ。
「いいですよ、食べちゃってください。私は食べるなとか言わないので。」と言って食べ終わってからマッサージ施術を始めたこともありました。
マッサージ施術を受けられてる期間もちょくちょく1週間くらい入院することもありましたが、必ず退院して早くマッサージを受けたいと終わっておっしゃられていました。
Aさんに、「また入院することになったのだけど、今度退院したら毎日来てくれる?」と聞かれ「わかりました、スケジュールを調整してみますよ。」答えたました。
1か月ほどたってから、退院の知らせが来なかったので紹介者の方に連絡をしてみたところ、「あなたにだけ、連絡し忘れていました、すみません。Aさん入院して2日目で亡くなられたんですよ。もう、納骨も済んで遠いところのお墓にいます。」と聞かされて茫然となりました。
その時は、時間差によるお知らせに心の整理がつかず、なにをしていいかよくわからなくなりました。
よくわからないながらも、とりあえず近くのお寺まで行って手を合わせました。
命の期限がわかっていたなら、寿命がわかっていたなら、Aさんの夢を叶えてあげたかったなあ・・・。
「もりそば、つゆだくで。」と。
出張マッサージ ラクエルは、患者様に寄り添いながら全力で対応させていただきます。