パーキンソン病(概要)
パーキンソン病とは、ドーパミンという体を活発にする物質が脳内で不足することによって生じる病気です。
特徴的な症状は1.固縮(こしゅく/筋肉がこわばる)、2.動作緩慢(動きが小さくおそい)3.振戦(しんせん/手足がふるえる)で、これらは3大主徴といわれます。
数ある神経難病のなかで最も患者数の多い病気ともいえます。
パーキンソン病には根本的な治療法はなく、そのため徐々に症状が進行し、手足の運動障害を中心に体動が困難となり、最終的には寝たきり状態になってしまうのが一般の経過になります。
しかし、最近は薬物の治療が進歩したため、短期間のうちに寝たきりになる患者さんは少なくなってきました。
ラクエル訪問マッサージでは、
@何とかして寝たきりにならないようにする
A寝たきりの人にはまず起立できるようにする。
B上手に歩行できるようにサポートする。
というそれぞれの状態に対応できるように重症度分類によって施術計画を立てています。

パーキンソン病の重症度分類
Yahrの重症度分類 |
生活機能障害度 (異常運動疾患調査研究班) |
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ステージT | 一側性障害で、体の片側だけの振戦、固縮を示す。軽症例である。 | T度:日常生活、通院にほとんど介助を要さない |
ステージU |
両側性の障害で、姿勢の変化がかなり明確となり、振戦、固縮、寡動〜無道とも両側にあるため、日常生活がやや不便である。 |
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ステージV | 明らかな歩行障害がみられ、方向変換の不安定など、立ち直り反射障害がある。日常生活動作障害もかなり進み、突進現象もはっきりとみられる。 | U度:日常生活、通院に介助を要する |
ステージW | 起立や歩行など日常生活動作の低下が著しく、労働能力は失われる。 | |
ステージX | 完全な廃疾状態で、介助による車椅子移動または寝たきりとなる。 | V度:日常生活に全面的な介助を要し、歩行、起立不能 |
ここでわかることは、Yahr(ヤール/病気の進行度(重症度)を示す指標)の分類のV以上で日常生活困難が出現し、国に難病認定されるということです。
ちょうどこのころになると、私達の出番がやってきます。
パーキンソン病はその時々によって、機能のレベルが大きく変動するものですので、大田区で活動中のラクエル訪問マッサージでは、柔軟な対応で行っています。