介護者のための医療知識便利帖

脳卒中後遺症B-U(慢性期)

脳卒中の手足の麻痺が回復可能な期間は、一般的に発症後約6カ月といわれています。

最終的な回復レベルを100%とすると、発症後3ヵ月で80〜90%回復し、発症後6ヶ月で90%以上の回復が終了し、それ以降の麻痺の程度はほぼ固定した状態となっています。

つまり、発症後6ヶ月を通過すると麻痺自体の改善はあまり期待できず、発症前の運動力とのギャップが後遺症という形で残ります。

訪問のマッサージやリハビリを行う患者さんは、ほとんどの方が発症から6ヶ月以上ですので、マッサージやリハビリによる麻痺自体の改善は、あまり望めないともいえます。

だったら、マッサージやリハビリは無意味ではないか?と思われる方も多いかもしれません。

しかし、麻痺(機能障害)の回復が止まった後でも適切な施術やリハビリによりADL(日常生活動作)は改善するといわれていますので、施術やリハビリを行う価値は十分にあるといえます。

また、マッサージやリハビリにより、不動による廃用症候群(心身機能の低下)も予防でき、ADL低下を抑える効果も期待できます。

なお失語症などは、慢性期にも回復は続きます。

実は、脳卒中の麻痺の回復過程は、骨折などの場合とくらべてかなり特殊です。

脳卒中の場合は、最初に、筋肉がぶらぶらでまったく動かない弛緩性麻痺(自分の意志で動けない・随意運動がみられない状態で、最も程度が重い)となります。

次に腱反射や筋緊張が高まってきて、何かの拍子に勝手に動いてしまうような痙性麻痺になります。(複数の筋の活動が調和のとれた状態で行われる共同運動がわずかにあらわれ、錐体路(すいたいろ)症状の一つとして抑制がきかなくなって筋伸展反射が著しく高まり、筋緊張も高まり筋がつっぱります)

その次に共同運動という、一つの関節を動かそうとしても、それにつられて周りの関節まで一緒に動いてしまう、たとえば腕だけを上げようとすると、指は握る、肘は曲がる、わきは開くというように全部動いてしまうような運動ができるようになります。

その後少しずつ、ひとつひとつの関節が分離して動ける分離動作ができるようになり、最終的には正常にほぼ近い動きができるようになります。

まったく動かない時期(弛緩期)から、勝手に動いてしまう時期(痙性期)を経て、周囲の関節がつられて動いてしまう共同運動期となり、分離運動期を経て正常回復する、ずいぶんと回り道をする曲線的な回復といえます。

この後遺症の一連のプロセスを知っていると知らないとでは、心の構えやあせりなどに大きく影響されてしまいます。

多くの患者さんが心の葛藤を内に構えていることを、施術やリハビリにかかわる私たちは常日頃から感じております。

葛藤に苦しむ方への励ましや声援だけではなく、確かな情報や最新の医学とともに、後遺症の患者さんやご家族の方には十分説明していきながら、ともに寄り添っていくというのも私たちの仕事の一つと考えています。

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