- 整腸(消化管のしくみ)@
- 整腸(腸の免疫機能)A
- 整腸(腸は第二の脳)B
- 整腸(腸と臓器の連携)C
- 整腸(排便のメカニズム)D
- 整腸(便秘)E
- 整腸(腹部マッサージ)F
- 整腸(効果的なツボ押し)G
- 整腸(効果的なツボ押し)H
整腸(腸と臓器の連携)C
腸は消化、吸収、排泄すべてにかかわる臓器ですが、これらのプロセスを滞りなく行うためには、そのほかの臓器の協力が欠かせません。
食べ物を摂取すると、口の中で噛んで、飲み込みやすくします。
さらに、唾液に含まれるアミラーゼが炭水化物中のデンプンをマルトースとデキストリンに分解します。続く咽頭は、呼吸時に空気の通り道にもつながりますが、飲み込み時に間違って食べ物が入らないよう、咽頭蓋により気道にフタをします。
食道はぜん動運動によって飲食物を先へ送ります。固形物は30秒〜1分ほどで食道を通過し、胃にたどり着きます。
胃に食べ物が到達すると、腸も活発に動き始めます。これを胃・結腸反射といいます。
食べ物は強い酸である胃液で溶かされ、かゆ状になり、十二指腸へと運ばれ、このとき胃酸で腸があれないように、肝臓から分泌される胆汁と膵臓から分泌される膵液が、十二指腸のファーター乳頭から分泌されます。
胆汁と膵液はともにアルカリ性のため、胃酸を中和し、消化液の中でも膵液の消化酵素は協力で、三大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質をすべて分解します。
続く、空腸、回腸で栄養の吸収が行われます。
大腸では小腸で吸収しきれなかった水分やミネラルを吸収しながら、便を作っていきます。
このように、腸がその役割を果たすために、さまざまな臓器の活動も重要で大切な働きをしています。
人が生きていくために必要な栄養素は、約40種類あります。これを大きく5つに分けたのが五大栄養素(タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル)です。この栄養素をバランスよく、かつ必要な量をとることで、健康な体を保つことができます。
しかし、どんなにバランスよく栄養素をとっても、それが腸でしっかり吸収できなければ意味がありません。
つまり、栄養状態の改善には、食事の質に加えて、腸内環境の改善も欠かせないのです。
食物繊維や乳酸菌を積極的に摂取し、腸内細菌である善玉菌を増やすことが大事になってきます。
また腸の働きには自律神経が大きな影響を及ぼしているので、自律神経を整えることも大切で、腸内環境を整えることは、便秘・下痢の改善にもつながります。