- 整腸(消化管のしくみ)①
- 整腸(腸の免疫機能)②
- 整腸(腸は第二の脳)③
- 整腸(腸と臓器の連携)④
- 整腸(排便のメカニズム)⑤
- 整腸(便秘)⑥
- 整腸(腹部マッサージ)⑦
- 整腸(効果的なツボ押し)⑧
- 整腸(効果的なツボ押し)⑨
整腸(腹部マッサージ)⑦
便秘解消のために腹部マッサージは有効の一つといわれています。
手足の筋肉と同じようにマッサージをすることで、筋肉内の血液循環をよくして、状態を改善することもできます。
腹部マッサージに入る前に、まずはウオーミングアップを行います。
おなか周りの筋肉をゆるめるために深呼吸を行います。
まずは、仰向けに寝て、鼻から息を吸います。このとき、お腹に空気を送り込むイメージでお腹を膨らませます。続いて、口から息を吐きます。このとき、お腹がぺったんこになるようにへこませます。
この深呼吸は複式呼吸といい、より多くの空気を吸うことができ、ゆったりと呼吸ができるので、自律神経を整える作用があります。
また、腹部が大きく動くので、腸へ適度な刺激が伝わります。
次に、腰や背中の筋肉をゆるめるストレッチを行います。まずは仰向けに寝た状態で、両膝を立ててお腹の力を抜きます。
両膝をそろえて左右交互にゆっくりと倒します。
腰の筋肉のストレッチが目的なので、じわーっとゆっくり行います。
右に倒して20~30秒キープ、左に倒して20~30秒キープといった具合です。
これを2~3往復行い、お腹の筋肉や腰の筋肉を緩ませ準備を整えます。
腸には、小腸と大腸があります。大きな臓器なので、腹部マッサージは小腸と大腸に分けて行います。
小腸のマッサージは、へその真上に両手を重ねて、左右どちらの手が上になっても構わないで、手のひらでお腹を包むイメージでやさしく圧迫します。
(決して痛みが強く出るほど抑えないでください)
手はお腹に密着させたまま位置を変えずに、時計回りにゆっくりと圧迫を加えていきます。
時計回りに一周するペースは、5~10秒を目安にし、呼吸を止めずにゆったりとした気持ちで行いこれを10周程度行います。
次は、大腸マッサージです。
大腸は便がたまるところで、便秘の人にはとくに大切です。
まず利き手を下にして、手を組み、利き手の人差し指から薬指で圧迫を加えていきます。
押さえるポイントは5か所あるので、それを一つずつ押さえていきます。
圧迫する場所は①右の腰骨の内側 ②右肋骨の下 ③みぞおちから指3~4本分下④左肋骨の下 ⑤左腰骨の内側の5か所です。
①から順に1か所ずつ息を吐きながら押さえていき、便秘の人では硬さや痛みがある場所がとくに多いかもしれません。そこを重点的に押さえ、何度か重点的に押さえると硬さや痛みが和らいできます。
痛みが和らがなかったり、余計に痛くなるようなら、無理をせずにゆっくりと大腸全体をなでる程度に行います。
⑤のところが、S状結腸といって便がたまりやすいところで、便秘の人は、とくに重点的に押さえると、便秘解消につながりやすいです。