肩こりE
慢性的な肩こりや痛みの原因は、筋肉の緊張による血流障害です。
患部を温めると、筋肉の緊張がほぐれて血管が広がり、血流が増えます。これにより、血管内に停滞していたこりや痛みを引き起こしていた老廃物が排出されます。 最も手軽な温熱療法は入浴ですが、蒸しタオル、シャワー、ドライヤー、使い捨てカイロ、温湿布などで、肩を集中的に温めるのもおすすめです。
いずれもほどよい温度で15〜30分行うだけで十分な効果があります。 カイロなどは長時間当ててしまいがちですが、低温やけどを起こすことがあるので注意して使いましょう。 また、温めることで痛みがひどくなるような場合は、炎症を悪化させる可能性があるので、ただちに中止します。
寝違えなどで急激に痛みがある場合、冷やしてもいいでしょう。 湿布などの外用薬を利用すると心地よく感じる場合もあります。 痛みの発生直後は2〜3日は冷やしてもいいですが、痛みがやわらいだら温めます。これは長期間冷やし続けると筋肉が緊張して血流が悪くなり、痛みが治まらなくなったり、炎症を起こした部位の治りが遅くなることがあるからです。
入浴で全身の血流を促すのもおすすめです。
入浴には患部を温めて血流を促し、こりや痛みの原因となる老廃物の排出だけでなく、精神的ストレスによる血流障害を改善する効果もあります。 好みの香りの入浴剤やアロマオイルを入れると、よりリラックスの効果が高まります。
38〜40度のぬるめの湯にゆっくり浸かると、体が深部まで十分に温まります。 湯が熱すぎると、湯の刺激で末梢の血管が収縮し、かえって血流が悪くなってしまうので注意が必要です。 ゆっくり浸かるのも体は温まりますが、より効果的に温める方法に温冷交代浴があります。
湯につかることと冷水シャワーを浴びることを繰り返す入浴方法です。 血管は温めると拡張し、冷やすと収縮します。 これを繰り返すことで心臓から血液を送り出す力が強くなり、血液の循環がよくなるのです。 とくに血流を促したい肩や首に重点的に冷水を当てるといいでしょう。 ただし、この入浴法は血圧の高い人や心臓疾患のある人は、危険なので避けてください。
筋肉は温まるとやわらかくなるので入浴中はストレッチを行うのに適しています。 また、浴槽の中で行うストレッチは、浮力が働いて関節の負担が少なく、動かしやすいという利点もあります。 入浴もストレッチも毎日続けることで効果を発揮します。