肩こりI
東洋医学の代表的な考え方に、気・血・水というものがあります。
簡単にいうと、気は生命活動の元となるエネルギー、血は血液、水は血液以外の体液です。これらが正常な量と力を維持して機能していると、健康でいられますが、どれかの量や力が狂ったり、正常に機能しなくなると、3つのバランスがくずれ、不調を起こすと考えられています。
また、経絡とツボはご存じの方も多いと思われます。 経絡とは気や血が流れる通路といわれ、内臓、筋肉、皮膚など、体のあらゆる部分とつながっていると考えられています。 経絡には刺激をすると気や血の流れがよくなるポイントがあるといわれています。これがツボです。
ツボは全身にあり、体のどの部分の症状に効果があるのかが決まっています。 肩こりにきくツボは複数ありますが、必ずしも肩にあるわけではなく、首、背中、腕、手などにもあります。 一見関係なさそうな場所でも、刺激が経絡を通じて体の内部に伝わり、肩や首の症状を治すといわれています。
ツボの位置は個人差もあり、正確な位置を探すのは難しいものです。押してみて、響くような鈍痛があるところや、気持ちがいい感じがするところを探しましょう。
ツボを押すときのコツ
@ 親指の先端から第一関節にかけて、指の腹の部分に押し当てます。 A 強さは「ほどよい刺激」と感じる程度。 B 響くような鈍痛がある場所や、気持ちよく感じる場所を押します。 C ひと押し3〜5秒を目安に、1〜2分間断続的に押します。 D 左右が対になっているツボは、同じようにバランスよく押します。
覚えておきたい代表的なツボ
・合谷
親指とひとさし指の間の骨のつけ根にあるところをごうこく(合谷)といいます。ひと押し3〜5秒を断続的に1〜2分間続けます。左右同様に、ちょっとした空き時間でも利用して押せるツボです。
・風池 天柱
両手の4本の指をうなじの髪の生え際にあるのがふうち(風池)とてんちゅう(天柱)です。
ひと押し3〜5秒を断続的に1〜2分間続けます。
注意点 こんなときはツボ押しはNG ●妊娠しているとき(とくに初期) ●ツボの周辺にけがなどの異常があるとき ●発熱しているとき ●食後の直後 ●飲酒しているとき